緊張した時に口臭がするのはどうして?
普段は口臭なんて気にならないのに、緊張する場面になると途端に口臭が気になることがあります。
大事なプレゼンテーションや初めてのデートなど、よりによってこんな時に・・・と思うシチュエーションで口臭が発生するのです。
そうなると、口臭が気になり過ぎて大事なプレゼンテーションやデートに悪い影響を与えてしまいます。
とは言っても、これはある程度仕方のないことなのです。
緊張した時に口臭が発生するメカニズムを知っておきましょう。
また、それに対する対策を知っておけば、気楽にそれらの場面に臨むことができるようになるでしょう。
緊張した時に口臭が起こる理由
口臭が起こる原因の多くは唾液にあります。
と言っても、唾液が臭いというわけではありません。
唾液の分泌が減って口の中が乾燥することで口臭が起こるのです。
朝起きた時に口臭が気になるのもこのためです。
唾液の分泌には自律神経が関係してきます。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、緊張した時や興奮した時には交感神経が優位に働きます。
そうすると、唾液の分泌が減少するのです。
唾液には口内の食べカスや雑菌を洗い流す働きがありますが、唾液が減少することでこの働きが滞るために雑菌が繁殖し、口臭が発生するのです。
口臭を気にし過ぎるあまりの口臭
実際には口臭がないのに、自分には口臭があると思い込んでしまう自臭症という精神疾患があります。
本来は口臭がないので特に害はないのですが、気にし過ぎるあまり緊張してしまって本当に口臭を発してしまうことがあります。
元々口臭がないのに緊張することで唾液の分泌が減少してしまうのです。
このようなことは、性格的に繊細な人や几帳面な人に起こることが多いようです。
また、以前に他人からニオイのことを指摘されたことがトラウマとなって、この病気のきっかけになる人も少なくありません。
この場合は精神科で診てもらうのが最も適切な対処法なのですが、口臭のことを相談する相手として精神科を思いつく人はあまりいないので対処が難しいところです。
これを放っておくと対人恐怖症などになって、人前に出たり電車に乗ったりできなくなることもあります。
緊張した時の口臭を防ぐには
緊張した時に口臭が発生するのを防ぐ方法は、唾液の分泌を促すことです。
唾液の分泌が少ない人は、体が水分不足になっていることが多いので水分補給をこまめに行ってください。
梅干しを見ると反射的に唾液が出ることを経験した人は多いでしょう。
見るだけでなく実際に食べても、梅干しに含まれるクエン酸は口内の細菌の増殖を防いでくれる上に食べカスのタンパク質を分解してくれるので口臭の軽減に役立ちます。
唾液を分泌する唾液腺は、口の周りの口輪筋などの筋肉によって影響を受けます。
それらの筋肉を鍛えることで唾液の分泌を増やすことができるのです。
そのためには、硬いものをしっかり噛んで食べるようにするといいでしょう。
口輪筋を鍛える運動もいろいろなところで紹介されています。
ガムを噛むことも口内の筋肉を鍛えることになりますし、リラックス効果もあるのでおすすめです。
人としゃべる機会を増やすことも、舌を使うようになるので唾液の分泌を促します。
緊張した時に口臭が起こる理由がお分かりいただけたでしょうか。
最近はスメルハラスメントという言葉も生まれるなど、ニオイに関する関心が高まっています。
しかし、口臭に悩む人は減りません。
そこには、現代の食事に軟らかいものが多くなってあまり噛むことをしなくなったことやインターネットやメールの普及によって人としゃべる機会が減ったこと、スマホや携帯電話に夢中になって交感神経が優位になりやすくなったことなど様々な要因があります。
普段から唾液が分泌されやすいような生活習慣を身につけることで、緊張した時にも唾液が減り過ぎず、口臭を気にしなくても済むようになるのです。
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