口内で苦い味を感じたら、それは口臭のサインです
口臭には、甘酸っぱいニオイのものやアンモニア臭のするもの、かび臭いものなど様々なものがあります。
こういった口臭は自分ではなかなか気づきにくいものですが、自分ですぐに気付くことができる口臭もあります。
その一つとして挙げられるのが苦い味を感じる口臭です。
しかし、本来口臭というものは息のニオイのことで味を息から感じることはありません。
この苦い味は一体どうやって発生するのでしょうか。
唾液が原因の苦い味
唾液は、普通は味を感じたりしません。
塩分が少量含まれていますが、味が分かるほどではないのです。
しかし、口の中の物質によって唾液から味を感じることがあります。
まず、食事の食べかすが残っている場合です。
食事のすぐ後なら食べ物の味がしますが、これが細菌によって分解されると独特の苦い味となります。
これは口臭の原因にもなります。
その他には、口から剥がれた上皮細胞や細菌が口内に溜まり、それが分解されると腐敗臭が発生して口臭になります。
これが唾液に溶け出すことで苦い味を感じることがあります。
また、歯周病を患っているときも苦みを感じることがあります。
精神的な緊張や不安を感じた時に口の中が乾燥し、生理的口臭を発することがありますが、この時にも苦いと感じることがあります。
特に苦いものを食べたわけでもないのに口の中に苦みを感じた時は口臭が出ていると思っていいでしょう。
胃が原因の苦い味
胃の調子が悪いと苦い味がすることもあります。
逆流性食道炎や胃炎を患っている人は、通常なら胃に留まっている胃液がのど元に上がってくる場合があります。
この場合も苦い味を感じます。
苦い味とともに胸やけや胃に痛みを感じる時は消化器科で診察を受けてみましょう。
胃が原因の口臭を発しているときは、通常の治療を行うことももちろん大切ですが、胃に負担をかけないために食べ物をよく噛んで食べるようにしましょう。
よく噛んでゆっくり物を食べることが胃の治療の手助けにもなります。
よく噛んで食べると満腹中枢が刺激されますから、ダイエットにも効果的です。
肝臓が原因の苦い味
肝機能が低下した時にも苦い味を感じることがあります。
私たちが食べた物は、胃や腸で分解、吸収されて肝臓に送られます。
この時、栄養とともに悪臭の原因物質も肝臓に送られます。
通常であれば肝臓によって悪臭物質は分解されるので口臭が発生することはありませんが、肝機能が低下するとこの悪臭物質が分解されずに血液に溶け込み、それが肺に運ばれて口臭となります。
この時に口の中が苦いと感じることがあります。
この場合も肝臓の治療をしっかり行うことが大切です。
肝機能を低下させないために、過度のアルコールやタバコの摂取を控えるようにしましょう。
また、歯周病によって肝機能が低下することもあります。
歯周病菌が歯茎の血管から肝臓に入り、そこで炎症を起こしてしまうからです。
歯周病自体も口臭の原因となりますから、口臭が気になる人は必ず治療をするようにしましょう。
歯周病は他にも歯周病菌が血管に入ることで動脈硬化を起こしたり、糖尿病の原因となったりすることもありますから、甘く見てはいけません。
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