男性が女性よりも体臭が強いワケ
臭いを表す言葉に「男臭い」と言う言葉があります。
汗臭い・泥臭いと言う臭いを表す言葉ですが、臭いだけでなく行動を表す言葉としても使われます。
でも反対に、「女臭い」と言われることはめったにありません。
なぜ、男臭いと言う男性に限った言葉が使われるのでしょうか?
男性の方が女性より汗かき?
単純に女性よりも男性の方が、肉体を使ういわゆる力仕事をすることが多いので、汗をかくことが多いと考えられますが、理由はそれだけではありません。
じつは、もともと男性は女性よりも、体臭が強い傾向があるのです。
体臭の原因物質は、汗の出る腺である汗腺を通じて汗とともに出てくるのですが、汗腺の数は年齢差や男女差はありません。
そのため、赤ちゃんなどは大人と比べて汗腺が密集しているため、「赤ちゃんは汗をかきやすい」のです。
ですので、「男性は汗をかきやすい」と言うのは、汗腺の数の違いからではありません。
汗をかく要因としてホルモンが関係しており、男性ホルモンが多い方がより汗をかきやすいと言われています。
つまり、男性は女性と比べて圧倒的に男性ホルモンが多いため、汗をかきやすい体質なのです。
汗の量=体臭の強さではない
でも同じ男性でも、体臭が強い人もいれば体臭がそうでもない人がいます。
もし、一流のアスリートの人と、野菜嫌いで普段飲酒や喫煙をしている一般男性の人が、同じランニングマシーンで汗を流したとしたら、圧倒的に一般人の方が体臭が強くなると思われます。
これは「良い汗」をかいていないことが原因で、文字通り質の良い汗をかいていないから、体臭が強くなるのです。
よく汗は臭いと思われがちですが、健康な汗であれば汗腺から出てすぐは無臭なのです。
それが肌の上にずっとあると、蒸れたり肌の上にいる常在菌により分解されたりして、いわゆる汗臭いにおいになります。
しかし、不健康な人であれば体内にある有害な物質が、汗を通じて体外に排出されることがあります。
そのため、出てすぐの汗であっても臭いがある上に、普通の汗と同じように蒸れたり肌の上にいる常在菌により分解されたりするために、さらに強烈な体臭へと変化してしまうのです。
汗自体が臭くなる原因としては、飲酒や喫煙、肉料理を中心とした食生活、ストレスや睡眠不足などが挙げられます。
女性よりも男性の方が飲酒や喫煙率が高く、会社などの仕事によりストレスを感じることが多いため、男性の方がより体臭の発生しやすい生活習慣であるとも言えます。