なぜ酸っぱい体臭が発生するの?

体臭相談室

酸っぱい体臭には様々な原因があります

体臭にもいろいろなニオイがあります。
古い雑巾のようなニオイや生臭い魚の腐ったようなニオイ、アンモニア臭、ニンニクやネギなどのニオイなどさまざまです。
中でも、ポピュラーな体臭の一つに酸っぱいニオイがあります。
夏の満員電車などで体験したことがある人も多いのではないでしょうか。
この酸っぱいニオイは、自分で気づきにくい体臭が多い中では、自分でも気が付きやすい方なので、自分の体臭として嗅いだことがある人もいるでしょう。
そんな酸っぱい体臭の原因を探ってみましょう。

乳酸による酸っぱいニオイ

運動疲労

運動などにより体内の糖分を利用すると乳酸が発生します。
通常はこの乳酸は水と二酸化炭素に代謝されて体外に排出されるのですが、疲労やストレス、激しい運動などによって乳酸が代謝されるスピードよりも乳酸の産生が早くなると、乳酸が汗に混ざって皮膚の上に出てきます。
これが皮脂と混ざることによってあの酸っぱいニオイが発生するのです。
夏は皮脂の分泌が盛んになるため、他の季節には体臭がしない人でも夏は酸っぱい体臭がすることがあるのです。

乳酸の産生を抑えるには、血行を良くすることがあります。
血行が良くなって体の隅々まで酸素が行き渡ると代謝がスムーズになり、乳酸の量を減らすことができます。
また、激しい運動をすることがある人はかいた汗をなるべく早く拭き取って清潔にしましょう。
そうすることで乳酸の混じった汗と皮脂が結びつかないようにするのです。

疲労による酸っぱいニオイ

疲労臭

疲労が体臭の原因となることもあります。
その原因はアンモニアです。
アンモニアは体内でタンパク質が分解された時に出来るのですが、通常は肝臓で尿素に分解されて毒素がほとんど取り除かれ、体外に尿として排出されます。
しかし、疲労によって肝臓の機能が低下するとアンモニアを分解しきれなくなり、残留したアンモニアが血液に乗って全身を巡り、汗や皮脂に混ざることで酸っぱい体臭となるのです。
この体臭は、疲労やストレス、肝機能が低下するほどの飲酒や脂肪肝の場合に起こります。
これを予防するには、規則正しい生活やストレスの軽減、過剰なアルコール摂取を止めるなど生活習慣の見直しが必要です。

糖尿病による酸っぱいニオイ

インスリン

糖尿病の人からも酸っぱいような体臭がすることがあります。
糖尿病とは、血液中の糖分が多くなりすぎる状態のことです。体内のインスリンが減少したり働きが弱くなったりして糖の代謝が上手くできなくなり、血液中のブドウ糖が多くなるのです。
そうなると、体は糖の代わりに脂肪をエネルギーとして使うようになります。
その時に発生するケトン体という物質が体臭の原因です。
ケトン体は血液中でアセトンという物質に変わります。
このアセトンには砂糖のような甘いニオイがあるのです。
これが血液に乗って全身を回ることで甘酸っぱい体臭となります。

また、糖尿病によって腎機能が低下した場合も、アンモニアの代謝が上手くできずに、体がアンモニアのような酸っぱいニオイになります。
酸っぱい体臭がした場合は、糖尿病を疑ってみた方がいいかもしれません。

酸っぱいニオイの体臭にはこのようにさまざまな原因があります。
汗臭いニオイの代表のようなニオイですが、その他にも原因はあるのです。
体を清潔にして生活習慣を整えることがこの体臭を抑えるポイントです。

また、糖尿病の疑いがある場合は一刻も早く医師の診察を受けておきましょう。
糖尿病は、始めは特に症状がありませんから気付きにくく、多少血糖値が高いな、と思うぐらいです。
しかし、その状態でも合併症などは着実に進行していきます。
のどが渇く、トイレが近い、足がつるなどの症状が出た時にはかなり高血糖が進んでいますから、早めの発見が肝心です。

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