硫黄のニオイは、加齢臭なのか？
ごく稀に、「体臭が硫黄のような臭いがするのは加齢臭でしょうか？」という質問を寄せられることがあります。
通常、加齢臭の例えとしていわれるのは、チーズのような酸っぱい臭い、脂分が腐ったような臭い、古本のようなすえた臭いなどが代表的ですが、個人差も当然あります。
また臭いの感じ方もそれぞれです。
臭いに敏感な人もいるでしょうし、鈍感な人もいます。
ある人は酸っぱい臭いに感じても、別の人には違う臭いに感じるかもしれません。
加齢臭とは違いますが、体臭が硫黄のような臭いがする人はいるようです。
原因は腋臭であることが多いのだそう。
しかし腋臭であるならば、若い頃からも症状があるのでは？という疑問が生じますが、中高年になってからホルモンバランスが乱れたことによって体質が変化した可能性もありますので、中年以降に硫黄のような臭いの体臭がしても即「加齢臭」とは断定できないようです。
中には気がつかないだけで、口臭が硫黄のような臭いがする場合もあるのだとか。
この場合は内臓疾患の可能性も視野に入れておく必要があります。
もちろん、虫歯や歯周病などの口腔内の病気も原因として考えられますね。
自分が硫黄のような臭いを発しているのでは？と感じた場合はいろいろな観点から調べてみる必要があるのではないでしょうか。
硫黄の臭いとはどんなものか
「硫黄の臭い」と聞くと、何を連想するでしょうか？
一般的には温泉を思い出す方が多いかもしれませんね。
温泉場のあの独特な臭いは、実は硫黄そのものではありません。
硫黄というのは本来は無臭で、あの臭いは硫黄泉に含まれる硫化水素の臭いなのです。
硫化水素を高い濃度で吸い込めば、脳の嗅覚神経が完全に麻痺してしまいます。
数回の呼吸によって人間が死に至ってしまうことは皆さんもご存知でしょう。
毒性が非常に強いため、温泉などの施設では換気をはじめ多くの規則が定められているほどです。
臭いを形容するとしたら、まさに「卵の腐ったような」臭いです。
大腸が調子を崩している時の「オナラ」のような臭いといえば想像できますね。
加齢臭や体臭が硫黄のような臭いがすれば、周囲の人たちよりもご本人が一番ショックでしょう。クサイ臭いの代表格ともいえる臭いですので、気になって当然ですが、まずは出来ることから行動に移してみることをお勧めします。
ただの加齢臭・体臭と決めつけるよりも、内臓疾患や口腔疾患を疑ってみることも時として必要です。
腋臭の可能性もありますから皮膚科も受診してみましょう。
その上で疾患の可能性が無ければ、体質改善や食事の見直しを考えてみてはいかがでしょうか。
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硫黄臭がする場合の身体の洗い方
これは加齢臭・体臭ともにいえることですが、まずは身体を清潔に保つことが大切です。
汗臭さが増加すると、たちまち強い悪臭になってしまいます。
お風呂でもシャワーでも構いませんが、まずはキチンと身体を洗い、清潔な下着を身につけることが最低限の決まりごとです。
現在では様々なボディーソープや石鹸が販売されており、どれがいいのだろう・・と悩んでしまう方も多いようです。
最近、加齢臭対策に良いとされ、よく見かける「柿渋石けん」は、柿に含まれる「柿タンニン」が消臭・防臭効果があるとして注目を浴びています。
また皮膚を保護する役割も「柿タンニン」にはあるとされています。
他には炭を原料にした「炭石けん」も人気が高いようです。
炭は昔から消臭作用があると重宝されてきましたし、抗菌効果も期待出来るとされていますね。
しかし、石けんやボディーソープの種類は、実はさほど重要ではありません。
それよりは、隅々まで念入りに洗い、石鹸をよく洗い流すことが大切です。
石けんが身体に残ってしまうとそこから雑菌が繁殖し、臭いを発する危険もあります。
どんな石鹸を使うか・・ということよりは、洗いかたの方が重要だといえますね。
硫黄臭を発する体内疾患にはどんなものがあるの？
硫黄臭というのはかなりの腐敗臭です。
まさに「卵が腐ったような・・」と形容するのがピッタリですね。
加齢臭や体臭が硫黄臭かった場合、まず疑わなければならないのが「消化器官」の病気でしょう。
人間は食べ物を摂取した後は、体内で消化・吸収を繰り返します。
最終的に残ったカスは大腸に送られて便として外へ排出されます。
ところが十二指腸潰瘍や胃潰瘍、胃炎などで「胃」が正常な機能を果たしていない場合、消化するまでに長時間を要するばかりか、きちんと消化できずにそのまま食べ物が残ってしまうことがあります。
そうすると古くなった食べ物はずっと胃酸にさらされて発酵してしまい、まさに腐ったような強い悪臭を放出します。
それが口や皮膚、汗などで外に排出されれば、硫黄臭と感じてしまうのだそうです。
このような消化器官の病気が原因であれば、いくらお風呂に入って身体を念入りに洗っても改善は見込めません。
放置を続ければ状況は悪化しますし、身体から硫黄の臭いが発せられていると感じた時はまず病院へ行くことが大切です。
また、便秘が続いた時も硫黄臭を発することがあるようです。この場合は大腸に問題があるかもしれないので、便秘がひどい時も病院に相談すると良いかもしれませんね。
硫黄のような加齢臭や体臭を強める食べ物とは
硫黄のような加齢臭や体臭を自らで感じた場合、早急に対策を取りたい！と誰しもが思うでしょう。
胃や大腸系の病気をまず疑って病院で検査しても特に異常が無い場合は、まずは食生活を見直すことが大切です。
加齢臭に関わらず、体臭を強める食べ物というのがいくつかあります。
1、牛乳・乳製品
身体には非常に良い食べ物ですが、摂取し過ぎはNGです。
特に体内で消化する時には硫黄臭がするという報告もあるようです。
全く食べないのは良くありませんが、限度を保って摂るようにしましょう。
2、肉類
肉の食べすぎも体臭を強くします。
肉中心の食生活は見直した方が良さそうです。
3、アルコール類
体内で分解できずに残ったアルコール類は独特の臭いを放ちます。
発酵したような臭いは硫黄臭に近いものがあります。
身体のためにも休肝日を設けましょう。
他にも油脂分をたくさん使用したジャンクフードやファストフードは体内を酸化させますし、ニンニクやニラのような香りの強い食品は当然、強烈な臭いが残ります。
バランスの良い食生活を心掛け、臭いが出やすい食品は控えるように意識すると少しずつ改善されるのではないでしょうか。
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この記事のまとめ
・体臭が硫黄のような臭いがする場合には、さまざまな原因が考えられます。
・硫黄の臭いとは、「卵の腐ったような臭い」などと例えられます。
・体から硫黄のような臭いがしているなら、腋臭の可能性があります。
・口から硫黄のような臭いがしているなら、内臓疾患や口腔疾患の可能性があります。
・十二指腸潰瘍や胃潰瘍、虫歯や歯周病などが考えられます。
・硫黄臭対策として、まずは身体を清潔に保ちましょう。
・隅々まで念入りに洗い、石鹸はしっかり洗い流しましょう。
・食生活の見直しを行いましょう。
・牛乳、肉類、アルコール類は体臭自体も強めてしまうので控えましょう。
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