加齢臭の背景には高脂血症やコレステロール、中性脂肪が関係ある？

加齢臭の背景に潜む高脂血症、コレステロールや中性脂肪との関係は？

高脂血症は、血液中のコレステロールや中性脂肪といった脂質が多すぎる病気の事で、最近では脂質異常症という名前に変わっています。
高脂血症は、放置していると脂質が血管の内側に溜まり、動脈硬化を引き起こすこともある恐ろしい病気です。

空腹時のLDLコレステロール（悪玉コレステロール）140㎎/dl以上、HDLコレステロール（善玉コレステロール）が40㎎/dl未満、中性脂肪値150㎎/dlのいずれかが当てはまると、高脂血症と判断されます。
善玉コレステロールの値が低い場合を含むため、高脂血症という呼び方では適当ではないという事で、最近は脂質異常症と呼ぶようになったのです。

動脈硬化を引き起こすこともある高脂血症と、加齢臭が関係していると言われても信じられないかもしれませんが、その原因には共通するものが多いのです。

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高脂血症と加齢臭

高脂血症の原因として、まず考えられるものが食生活です。
高脂血症の原因の一つが、「動物性脂肪の過剰な摂取」です。
動物性脂肪に多く含まれる飽和脂肪酸が、悪玉コレステロールを増加させるのです。
また、魚卵やレバー、鶏肉の皮などのコレステロールが多い食品も悪玉コレステロールを増やします。
そして、これらが増えると過酸化脂質も多くなり、加齢臭の原因にもなるのです。

他に、喫煙も血液中の悪玉コレステロールと中性脂肪を増やし、善玉コレステロールを減らしてしまいますし、ストレスも血中コレステロールを増加させます。
そして、これらは体内に活性酸素を増加させて過酸化脂質を生産し、加齢臭の原因にもなるのです。

加齢臭が出始めた場合、体内では高脂血症が進んでいるかもしれません。
高脂血症は、自覚症状が少ない病気ですから、加齢臭が出始めたら健康診断を受けることをお勧めします。

高脂血症にならないための食事のポイント

加齢臭と高脂血症の原因を見てみると、食生活で共通点があることが分かりました。
そこで、高脂血症にならないための食事のポイントを見てみましょう。

食事からのエネルギー摂取量では、体が必要とする量よりも多く摂り過ぎないように注意します。
次に、おかずは肉類よりも魚介類や大豆製品を選ぶようにしましょう。
魚や大豆を多めに摂取することで、LDLコレステロールを減らし、HDLコレステロールを増やすことができます。

コレステロールの多い内臓類や卵は、食べ過ぎないように注意します。
また、油を使った料理は1日2品までにしておきます。
中性脂肪を減らすために、油分の多い天ぷらやフライ、炒め物、マヨネーズ、ドレッシング、バターの摂取を控え、和食を選ぶようにしてください。

腸内で消化されない食物繊維は、コレステロールの対策に役立ちます。
このような食物繊維を多く含む野菜、果物、きのこ類、豆類、芋類、海藻類を意識して摂るようにしましょう。
アルコールやお菓子、ジュースの摂り過ぎは、血液中の中性脂肪を増やしまうので控えめにしましょう。

加齢臭も対策したいときには

高脂血症にならないための食事は、コレステロールや中性脂肪の高い食材や肉類、油の摂り過ぎを控えるなど、加齢臭対策にも役立つものが多いですね。
特に加齢臭が気になる場合には、加えて「抗酸化作用」の強い食材を意識して摂取しましょう。

トマトやニンジン、ショウガ、アボカド、キュウリ、ナス、レンコンなどの野菜や果物類を上手に食事に摂りいれると、加齢臭対策に役立ちます。
ただし果物は糖分も多いため、摂り過ぎには十分に注意してください。
ビタミンC・E、βカロチン、ポリフェノール、クエン酸、コエンザイムといった成分がはいっている食材が加齢臭対策におすすめです。